経営者の「想い」、従業員にどこまで伝わっていますか?
こんにちは!
株式会社Carpe Diemです。
経営者の皆様は、会社を立ち上げた時の原体験、事業への情熱、そして従業員への深い想い。
経営者の頭の中には、会社の根幹をなす大切な「想い」があるはずです。
しかし、その熱い「想い」は、従業員の皆様にどこまで伝わっているでしょうか?
単に指示や目標を伝えるだけでなく、経営者自身の「想い」が従業員の心に響き、彼ら自身の行動の原動力となっているでしょうか?
「何度伝えても響かない」
「理念を唱和しているだけになっている」
「従業員が会社の方向性を自分ごととして捉えてくれない」… 。
経営者の皆様が抱えるこのような悩みは、決して少なくありません。せっかくの素晴らしい「想い」が、従業員に「響く言葉」になっていないのかもしれません。
この記事では、経営者の内なる「想い」を、従業員の心に響き、彼らを突き動かす「言葉」に変換するための具体的なステップと、理念浸透における「言語化」の重要な役割について、実践的な視点から解説します。
経営者の「想い」が「響く言葉」にならない理由
経営者の「想い」が従業員にうまく伝わらない、あるいは伝わっても「響かない」のには、いくつかの理由があります。
- 「想い」が整理されていない:
経営者の中に熱い想いがあっても、それが体系的に整理されず、漠然とした状態では、従業員に分かりやすく伝えることができません。 - 「専門用語」や「抽象的な表現」で言語化されている:
経営の世界には独自の専門用語が多く存在します。また、理念やビジョンといったものは、抽象的な表現になりがちです。これらの言葉が、従業員の日常業務や彼らが普段使う言葉と乖離していると、自分ごととして理解しにくくなります。 - 「一方的な伝達」で終わってしまっている:
経営者の側から一方的に「これが会社の理念だ」「私の想いはこうだ」と伝えるだけでは、従業員は受け身になり、自ら考えたり、共感したりする機会を持ちにくくなります。 - 「行動との不一致」が起こっている:
経営者が語る言葉と、実際の行動や会社の文化にギャップがあると、従業員は不信感を抱き、言葉に対する信頼性が失われます。理念浸透のための従業員への働きかけは、言葉だけでなく行動も伴う必要があります。
「想い」を「響く言葉」に変えるための言語化ステップ
経営者の「想い」を従業員に「響く言葉」にするためには、意識的な「言語化」のプロセスが必要です。ここでは、その具体的なステップをご紹介します。
ステップ1:なぜ、その「想い」が生まれたのか?原体験と価値観を掘り下げる
あなたの「想い」が生まれた背景にある、原体験や最も大切にしている価値観を深く掘り下げます。
- なぜこの事業を始めたのか?
- 何に情熱を感じるのか?
- どのような未来を実現したいのか?
といった問いを自身に投げかけ、言葉にしてみましょう。
これは、単に会社の理念を考えるだけでなく、経営者自身の根幹にあるものを明らかにする作業です。
ステップ2:「想い」を構成要素に分解し、具体的な言葉に置き換える
漠然とした「想い」を、いくつかの構成要素に分解します。
例えば、「お客様を幸せにしたい」という想いであれば、「お客様のどのような瞬間に幸せを感じてほしいのか」「そのために、具体的にどのようなサービスや体験を提供するのか」といった要素に分け、それぞれを具体的な言葉で表現します。
ステップ3:従業員の視点に立ち、「自分ごと」として捉えられる言葉を選ぶ
言語化された「想い」を、従業員が自身の日常業務やキャリアと結びつけて考えられるように、言葉を選びます。専門用語を避け、分かりやすい比喩を使ったり、具体的なエピソードを交えたりすることで、従業員が「なるほど、自分の仕事はここの繋がるのか」「社長はこんなことを考えていたのか」と腑に落ちる言葉を目指します。
これは、理念浸透のための従業員への最も重要な働きかけです。
ステップ4:双方向の対話をデザインし、共感を生み出す
言語化された「想い」を一方的に伝えるだけでなく、従業員がそれについて考え、意見を交わし、自身の言葉で語る機会を意図的に作ります。ワークショップ形式での対話、少人数でのミーティング、アンケートなどを通じて、従業員が「自分たちの会社の理念」として主体的に関われる場をデザインします。これは、単なる理念の言語化で終わらせず、組織の文化をつくるために不可欠です。
「響く言葉」による理念浸透がもたらす成果
経営者の「想い」が従業員に「響く言葉」となり、理念が組織に深く浸透することで、様々なポジティブな成果が生まれます。
- 従業員のエンゲージメント向上:
経営者の想いや会社の理念を自分ごととして理解した従業員は、自身の仕事に意義を見出し、主体的に業務に取り組むようになります。 - 組織の一体感強化:
共通の理念を共有する従業員は、互いの行動の背景にある価値観を理解しやすくなり、協力体制が強化されます。 - ブレない意思決定:
理念が行動指針となることで、従業員一人ひとりが日々の業務において、理念に沿った判断を自律的に行えるようになります。 - 顧客満足度向上:
経営者の想いが従業員を通じて顧客にも伝わり、一貫したサービス提供に繋がることで、顧客満足度とブランドイメージが向上します。
まとめ:経営者の「想い」を、組織を動かす力に変える
経営者の皆様の「想い」は、会社の最も尊い財産です。
しかし、その「想い」が従業員に「響く言葉」として伝わり、組織全体で共有されなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。
「想い」を言語化し、従業員の心に響く言葉に変換し、対話を通じて共感を醸成する。この理念浸透の方法を実践することで、経営者であるあなたの「想い」は、単なる言葉の羅列ではなく、従業員を動機付け、組織を一つにし、事業を成長させる強力な力となります。理念の言語化は、理念浸透の始まりに過ぎません。
もし貴社が、せっかくの素晴らしい「想い」が従業員にうまく伝わらず、理念浸透に課題を感じているのであれば、ぜひ一度、株式会社Carpe Diemにご相談ください。
私たちは、「言葉」の専門家として、経営者の皆様の「想い」を深く掘り下げ、従業員に「響く言葉」へと共に磨き上げ、組織全体に浸透させるお手伝いをいたします。経営者の想いを伝えるための最善の方法を一緒に見つけましょう。